理事長所信
63代理事長
松崎雄己
松崎雄己
「はじめに」
現代社会は、技術革新やグローバル化が急速に進展しているが、一方では出生率の低下、
生産人口の減少など組織を取り巻く環境はこれまでにないほど複雑で流動的に変化していま
す。このような環境の中でも、組織が持続的に成長し、社会に貢献するためには、組織の力
だけではなく個々の力が不可欠です。自ら考え、行動し、組織全体の目標に向けて献身的か
つ能動的に動ける人材が地域で躍動するからこそ、未来のまちづくり運動が持続的に起こっ
てゆくのです。
私たちが地域に必要とされる人材となるためには、個々の力を最大限に引き出すことが必
要不可欠です。そのためには、新たな価値を感じさせ自己成長を促し、他者への思いやりを
持つことで、やがて能動的に行動を起こしていく人材へとなってゆきます。このように果敢
に挑戦し、他者のために率先して行動することのできる人材は、組織や地域にとって貴重な
財産となることでしょう。さらに、躍動する次代を担う人材と成していくためには、挑戦す
る機会を率先して提供していかなくてはなりません。挑戦に失敗はつきものです。しかし、
そこから学び、経験した人材は、自らの能力を活かして新たな価値を創造し、周囲を巻き込
み、組織全体を活性化させ、牽引していく人材へと成長するのです。変化を恐れず、新しい
ことに積極的に挑戦する姿勢は、やがて周囲に刺激を与え、組織全体の成長を促す原動力と
変わってゆくのです。闊達になった組織には新たに挑戦するという組織文化が育まれ、果敢
に挑戦し行動を起こす文化が育まれた先に、継続的に発展をし続ける組織が形作られます。
行動をし続ける文化は組織を超え、まちの未来にも影響を与えます。弛まず行動を起こし続
ける姿勢を持ち、組織として一人で行動をさせ続けるのではなく、運動と成し、地域社会の
中で運動を続けることが、まちづくりの一助となることでしょう。
初めての行動は小さな一歩かもしれません。しかし、その結果あなたが建てた旗印はやが
て大きな変化となることでしょう。だからこそ、一握りの勇気を奮い立たせ、恐れずに共に
行動を起こしていきましょう。今この時に考え、志したその行動こそが未来のまちづくり運
動の大きな起点となってゆきます。
私たちが活動する秦野市は、今年で70周年を迎える節目にあります。来たる80周年に向
け、私たち青年会議所として伝統を継承するだけでなく、新しい価値を創造し、魅力をさら
に磨き上げていくことを約します。
「挑戦するひとづくり」
私は本年、個人の能力を増進しつつ、個性豊かな人材を育成する機会を提供します。ま
た、青年会議所には平等に機会があります。このチャンスに一歩を踏み出す勇気を持ち、会
員一人ひとりが実践と挑戦を繰り返し、未知の経験をする機会を提供してまいります。これ
こそが、かけがえのない学びとなり、自己の成長を促してゆくことが青年会議所のまちでの
大きな役割であります。
そして、まちへの影響とは、一人ひとりの行動から発展してゆくものです。このまちをよ
り知ることと同時に、会員個々人のことを知る機会を創出することで、多様な価値観を知
り、自己にはない考えや経験を得る機会を提供します。
自ら機会を掴み、若い力を蓄えた人材は組織を超え、やがてまちをも動かす運動の源とな
ってゆくことでしょう。
さらに、共に未来をつくる仲間づくりをしていけば、出会いの機会は増加してゆきます。
その中で、誰しもが持つ、一つの個性を魅せることができれば、新たな力を担う人材となっ
てくれるでしょう。
模範的であれとは言いません。ただ、愚直に誰かのため、組織のため、まちのために、運
動をしていきましょう。その一つひとつの積み重ねは小さくても必ず、見ていてくれる人た
ちがいます。一つひとつの出会いを大切にし、共に未来をつくる仲間づくりをして参りまし
ょう。
「行動を起こし続ける組織づくり」
多くの挑戦や行動を通して学んだ人材は組織文化を醸成してゆきます。人や文化の変化に
合わせて元来の組織に捉われることなく、時代に沿った組織へと変わって行かなくてはなり
ません。時代に合わせ、仕組みを変革し、より個々人の断続的な行動から、組織として継続
的な運動を行うことのできるよう変革を行います。
このためには、個々人の力に頼る組織運営ではなく、デジタルツールを活用しデータ基盤
を作成し、誰しもが容易にアクセスすることのできる環境構築を行います。この環境によっ
て若い会員でも、すぐに役割を担うことのできるようになるのです。また、ただ利用するだ
けではなく、情報を蓄積することは、迅速な意思決定をも可能となるのです。
さらに、入会から早くして組織の中核人材となるためには、誰かがやるからではなく、自
分ごととして捉え率先して、行動することが必要不可欠です。ここにいる同志たちはかけが
えの無い仲間となっていく存在です。だからこそ遠慮せずに、積極的に行動を共に起こして
参りましょう。
行動を起こすことは一人の志一つで起こすことができます。しかし、我々青年会議所の運
動と成し得ていくために、組織としての力も必要不可欠です。勇気を持ち立ち上がった、た
った一つの行動を同志たちと支え合い、私たちのみならず、まちをそして世界を変えていく
力になってゆくことと確信しています。
「未来に繋ぐまちづくり」
青年会議所の使命は、まちの新たな価値を見出し、挑戦し続け、まちづくり運動を起こ
し、次代に繋いでゆくことです。だからこそ、今ある事業を見直しこの価値やまちへの影響
度を鑑みて、未来に向けての取捨選択をしていかなくてはなりません。
だからこそ、未来に向けてまちづくり運動とは何かを今一度問い、新たなビジョンを見出
してゆきます。その起点は、昨年36回を数えたジャンボ火起こし綱引きコンテストである
と確信しています。この事業を中心に据えながらも、未来のまちづくり運動を行ってゆくた
めには、中長期のビジョンをより明確にし、持続的かつ伝統の火種を絶やすことのない礎を
築いてまいります。
ジャンボ火起こし綱引きコンテストが秦野青年会議所の中核的伝統的事業だからこそ、新
たなる価値を模索し、未来のまちづくり運動の根幹を築いて参ります。
「結びに」
私はたった一人の人間の行動が伝播し、いつしか運動へ変化する様子を目の当たりにした
時、自分もそのような存在になりたいと思うようになっていました。
だからこそ、与えられたこの機会に挑戦し私自身が行動することによって、会員に、組織
に、まちの未来に、少しでも影響を与えることができると考えています。
この場には、他の人には馬鹿げている、儚い夢だといわれるようなことを、一緒に本気で
取り組んでくれる同志たちがいます。少なくとも、私はそうありたいと思っています。だか
らこそ、できない理由を探すのではなく、どうしたらできるのかを私たち全員で未来に向け
て行動していきましょう。
基本方針
たった一つの行動が、未来を変える。
基本理念
挑戦する人づくり
行動を起こし続ける組織
未来に繋ぐまちづくり
スローガン
One Action